上天草市地域おこし協力隊 ~北海道から移住してみた~

地域おこし協力隊活動と上天草の魅力を発信します

芒種の候 ~賤之女の息吹~

2023.6.8(木)
台風2号の影響で傘マークの並んでいた予報はガラリと覆りチリチリと肌を焦がす日射しと初夏の香りを満喫した週末から一転した6日(火)、泣くのを堪えていた空から土砂降りの雨が止まない中、大矢野は上地区の賤之女(しずのめ)に新たに“かよいの場”が活動を開始するという情報をいただきスッ飛んで行ってまいりました💨

先週、場所の確認を済ませていたので、滑るように公民館に到着🚙玄関先を掃除していた方にご挨拶して中へと進み、今回の情報をいただいた生活支援コーディネーター(SC)のS崎さんに代表者さんを尋ねましたら、指差す先にはナント先ほど玄関前を掃除されていた方・・・更に、賤之女の区長さんが体操のDVD操作を担当。こうして地域を牽引する方々が臨場されると安定感が増しますね~。
で、「生き活き体操」のDVD視聴は皆さんが揃うまでかと思いきや、あら、いつの間にか体操スタート・・・まだご挨拶してないケド、こりゃ前に出て撮るしかないか~😅📸

と、ここで私が勝手に「フィーバー編」と呼んでいる熊本県作業療法士会が監修した「生き活き体操」が終了し、上天草市長から預かった“かよいの場”の「登録証明書」が高齢者ふれあい課のK原さんから代表者さんへと手渡されました。

「こうして集まってくれた方々がいてこその“かよいの場”」と代表者さんから感謝の言葉があり、続いて区長さんから「賤之女のこの勢いは他の地区への波及になる」、そして、「活動の継続には皆さんの力が必要」とお話がありました。

ここで遅ればせながら自己紹介をさせていただき、私は“不審者”から“地域おこし協力隊のひと”にレベルアップ⤴
そして、SC(生活支援コーディネーター)のS崎さんからは、体操に臨む時の「椅子の座り方」や「ウォーミングアップ」などのレクチャーがありましたが、皆さん少年少女のような真剣な眼差しです👀

さて、活動ふたつ目のプログラムは、私が勝手に「ウェイト編」と呼んでいる「いきいき百歳体操」です。
「錘(おもり)」を腕や足首に付けて負荷をかけたり、ゆっくりと椅子からの立ち上がりをしたり、そして、結構キツイのを終えたと思ったら「もう10回」とアナウンスされるので、キモチ的にもハードな面がある体操ですから「・・・初日にコレはキツかったかしら?」と高齢者ふれあい課のK原さんが気に病んでいらっしゃいましたけれど、いえいえ皆さん「できるしこ」でさすけん大丈夫ですよね~👍

「はぁ~?あと10回って!?」「キツかぁ~!もう出来~ん!」・・・という声が聞こえて来ますでしょ?
と言うか、この「椅子からの立ち上がり」の前の「腕を上げる体操」の段階から、明るいうめき声笑い声がチラホラと上がっておりまして、とっても楽しそうなんですよね~。
“かよいの場”で取り入れられている体操は、「出来る」ことより、「出来なくても」「出来るなり」に「楽しみながら」続けるのが大切だと言われておりますが、ここ賤之女の「あじさい」では活動の初日からそれが行われておりました😊

体操をふたつ終えたあとは、「せっかくの機会だからお茶会しよう🍵」という次第で、私たちも寄らせていただきました。

代表者さんが述べられた「あじさい」の活動開始の日を迎えられた感謝の言葉からは、高齢者の居場所づくりや健康維持など日ごろから老人会長さんとして腐心されていたことにひとつの解説策を提案できた安堵感が滲み、そして、この日参加されたご婦人手作りの「カボチャ・ドーナツ🍩」の優しい味は胃袋に沁み、また、賤之女の皆さんの朗らかさは頬を緩ませ・・・とっても意義深く楽しく美味しい時間を過ごさせていただきました。
賤之女「あじさい」の代表者さん、そして、活動にお集まりの皆さん、事前連絡もせずに訪問いたしましたけれど、取材並びに情報の発信についてご理解ご協力いただきまして誠にありがとうございました!

「いきいき百歳体操」の中のプログラムのひとつ「椅子からの立ち上がり」に取り組む皆さんの様子を動画で撮影しました。
以下のリンクからアクセスし、ぜひご覧下さいませ🎬

youtu.be

さて、締め括りにタイトルについての解説です。
「芒種(ぼうしゅ)」とは二十四節気(にじゅうしせっき)のひとつで、定気法(※)において「太陽黄経が75度のとき」と定義されており、今年は「6月6日」がそれに当たります。はい、賤之女の“かよいの場”「あじさい」が活動を開始した6月6日がまさにその日なんですね。
そして、「芒種」は、「稲・麦などの穀物の種を蒔く時期」以外に「稽古始め」を表す言葉でもあるらしく、日本では古来より「6歳の6月6日に稽古を始めると上達しやすい」と言われて来たそうです。
と言うのも、「いち、に、さん・・・」と指折り数えていくと、6のところで小指を立てる形になることから「子(小指)を立てること」を小指の立つ様子になぞらえて、習い事を始めるのに適した日と考えられている、とのことです。(参考:サライ.jp)
そんなこんなで敢えて“かよいの場”の団体名「あじさい」からヒントを探さずに、活動を開始した日から「何かを始める日」という意味合いの「芒種」をタイトルに使ってみました、というお話でした。

※定気法(ていきほう):天球上の太陽の通り道である黄道を角度で24分割する方式(360°÷24=15°)で、黄道を黄経(黄道座標の経度)で15°ずつに分割して、太陽の中心が定められた黄経を通過する瞬間を含む日を節入り日とするというもの。実気法(じっきほう)ともいう。

2023.6.13追記:「賤之女アジサイ通り」の紫陽花の写真4枚