2023.3.15(木)
淡い春色の空が広がった14日(火)の午前、大矢野は串の“かよいの場”「串ともづな会」で人権擁護の啓発活動が行われる情報を生活支援コーディネーター(SC)のS崎さんからいただきまして、こりゃ~初めて聞くものなので是非とも訪問せねば!と思っておりましたところ、2月に地域おこし協力隊として着任したM村さんから「私も行きたいっ✋」と手が挙がり、現地合流で見学をしてまいりました。
「串ともづな会」の代表者さんとSCのS崎さんにM村さんをご紹介しまして、さてそろそろ人権擁護に関するイベントが始まるものかと思っていましたら、「それでは百歳体操から始めましょう!」とのアナウンス🎤
なるほど、耳を傾ける前にいつも通りのルーティンをまず行うと言うのは、「介護予防」の場である“かよいの場”のプログラムに重きを置いているという証左なのかも知れませんね。
後方で皆さんと一緒に体を動かした地域おこし協力隊のM村さん、初めての「百歳体操」の感想は如何だったでしょうか。
体が動かなくなってからその改善に取り組んでも時すでに遅し・・・“かよいの場”は動けるうちに、動かせるうちに体力づくりを始めましょう!というコンセプトの「介護予防事業」であり市内64か所で活動があるとご説明をいたしましたが、この活動が毎週行われているという事、そして、集まられる方々が多い事と男性陣の参加が半数以上という「串ともづな会」の勢いにも驚かれていましたが、64色のバラエティに富んだ活動にまたご案内できればと思います。
さて、いつもの体操を終えたところで、いよいよ「熊本地方法務局天草支局天草人権擁護委員協議会(以下、「協議会」という。)」の方々によるイベントが始まりましたが、なんと!この串での開催が「上天草、初」だそうです😲
人権擁護委員とは、法務大臣から委嘱されて地域における人権問題解決のお手伝いや人権に関心を持ってもらえるような啓発活動を担う民間ボランティアということですが、ここ「串」の目と鼻の先にある「白涛」にお住いの人権擁護委員さんのお一人の働きかけと「串ともづな会」の代表者さんのご理解があってこの日を迎えたようです。
まず、「中学生人権作文コンテスト」(※1)入賞者の作品紹介があり、「あたりまえ」について改めて考えさせられたところ、次は、「電話でお金サギ」の寸劇という何とまぁ振り幅の大きい展開・・・
※1:中学生人権作文コンテストは、人権問題についての作文を書くことを通じて、人権尊重の重要性及び必要性についての理解を深めるとともに豊かな人権感覚を身に付けることを目的として実施されている。(参考:熊本地方法務局HP)
第一幕は、「手渡し型」
台本の読み合わせも整っていない状況で初幕を飾る俳優陣は緊張の面持ちでしたが、息子を語る悪人からの電話を取る母親役のマイクコードの張りを解く心遣いもあり、次第にセリフや演技が乗ってきたようです。
母:「お金、会社んひとに渡したぞ。」
息子:「は?何て?俺ぁピンピンしてるぞ!」「母ちゃん、まさか・・・。」
まぁ、「今日中に!」と急かされたら慌てて対応してしまうのでしょうが、慌てさせて誰にも相談の暇を与えないというのが常套手段というのをよく聞きますので、「え”---っ😲」とたまがった時こそ必ずひと呼吸置いて、電話を切ったあとにきちんと確認を取らなければ、ですね。
この後の第二幕には「振り込み型」、終幕には「送付型」についてサギ手口の紹介がありましたが、以前、維和地区において実施された出前講座「詐欺の手口について知ろう!」(※2)で名演を披露された上天草警察署の方々とタッグを組んだら“おひねり”が飛び交う公演も不可能ではない気がいたしますが、皆さんお仕事がお忙しいでしょうから妄想に留めておくとしましょう。
※2:「詐欺の手口について知ろう!」を取材した記事は以下のリンクからご覧ください。
「高齢者へのDV」について映像で紹介するつもりがDVDの“ケース”だけ持って来てしまったと笑いで皆さんの心を掴んだものの、あれ?「電話でお金サギ」に関する啓発だったっけ?と勘違いしそうになっていたところ、協議会の代表者さんから「人権擁護について」のお話がありました。
「子どもへのイジメや体罰、暴行」、「家庭内のDVや虐待」、「差別」、「プライバシー侵害」など人権に関する相談を受けており、天草圏域の窓口である本渡の法務局に月・水・金曜日は常駐している。また、フリーダイヤルでも受け付けているので、迷ったら気兼ねなく相談して欲しい、と人権擁護委員の活動について紹介がありました。
締め括りは、座りっ放しでお尻が痛いでしょうからリフレッシュ!というワケで、杉良太郎®の名曲「ぼけたらあかん長生きしなはれ」に合わせての体操🎵
ところが、「前に出した手をパー✋、引いた手はグー✊・・・」と動きを紹介している間に大音量で前奏が流れ、飲み込まれるようにスタート💨
やはり、座ってる時間が長かったということばかりではなく、体操や踊りなど「体を動かす」というのがとても盛り上がりますね~💃
また、「トシをとったら出しゃばらず 憎まれ口に泣きごとに ひとの陰口愚痴言わず 他人のことは誉めなはれ 知ってることでも知らんふり いつでもアホでいるこっちゃ」って謙虚な歌詞が5番まで続く中で変化してくのも面白くてサイコー👍
「串ともづな会」の皆さん、そして、「熊本地方法務局天草支局天草人権擁護委員協議会」の皆さん、私としては“あたりまえ”になっている「飛び込み取材」ではありますが、二つ返事で快諾いただきましてありがとうございました。
ところで、「串ともづな会」を訪問した3月14日は、皆さんご存知「ホワイトデー」ですが、何と偶然にも「人権擁護」に縁のある日でもありました。
と言うのも、この日は慶応4年(1868年)3月14日に「五箇条の御誓文」が宣布されたことにちなんで、中央融和事業協会が記念日に制定している「国民融和日」で、その条項のひとつには、「舊來ノ陋習ヲ破リ天地ノ公道ニ基クべシ(旧来の悪習を破り、天地の公道に基づくべし)」とあり、日本国内の一部地域に未だ存在する被差別部落への「環境改善」、「地位向上」を目指した融和運動が呼びかけられている、というもの。
いやぁ~、またひとつ勉強になったわぁ~。
さて、時間を遡りますこと10時前、公民館へと向かって来られたご婦人たちから「あら、渕上さんよね?」と声を掛けていただきました。
もう、それだけで嬉しさ爆発💣でしたのに、「辺田の駄菓子屋(※3)、あれイイわね~」と回覧板で回ったブログダイジェストを読んだ感想までお聞かせいただき、またまたそれだけに留まらず、「駄菓子屋の次の開催が分かったら教えて欲しい」とのこと。
大切なお気持ちを繋ぎたいワクワクと感激でワナワナと震えた心を落ち着けてSCのS崎さんと相談し、次の開店が決まったら「串ともづな会」に告知に来ます!という運びになりましたが、地域の小さな出来事をお伝えするという些細な私の活動の積み重ねがこうして点と点とをひとつでも繋ぐお手伝いになればとても幸せ、と改めて感じた次第です。
※3:大矢野の辺田で不定期開催している「すまいる笑店」を取材した記事は、以下のリンクからご覧ください。