上天草市地域おこし協力隊 ~北海道から移住してみた~

地域おこし協力隊活動と上天草の魅力を発信します

詐欺の手口を知ろう! ~梅の木の勉強会~

2022.9.19(金)
夜中から大粒の雨がバラバラと降る日が続いているところ次第に晴れ間が見え始めましたので、よし!と走りに出掛けましたら途端に土砂降りになりぐしょ濡れになって帰宅したらまた空が明るくなる・・・そんな空模様に騙された昨日(18日)、維和地区担当SC(生活支援コーディネーター)の山Kさんから「梅の木で上天草警察署の方々による詐欺防止の勉強会がありますよ~!」という情報を前日にいただきましたので、初めての機会にワクワクしながら飛んで行ってまいりました💨

制服警察官の方からの導入に引き続き、「詐欺の手口」を模したお芝居が始まりました。
右の方は陶芸家か前衛芸術家かと思っていましたら実は「おばあさん」だったというのを後から理解したのは置いといて、幕開けは、おばあさんの家に警官の方がやって来て「電話でお金詐欺」について注意喚起をする場面から。

・・・そう言えば、我が家にも移住して暫くしてお巡りさんの訪問があり、その際は「ナニ?ナゼ?」と驚きが先行したり「ってか、ホンモノ?」と疑心暗鬼に包まれたりしたものですが、日々生活の安全や犯罪防止の啓蒙に尽力される皆さんにはホント頭が下がる思いです。

諸々の注意喚起をして「では、気を付けて下さいね~👋」とお巡りさんが帰ったところに一本の電話が鳴りました☎
電話の相手は「市役所の〇〇課」のひとで、要件は「お金が戻って来る💴」という何とも美味しいお話し🎊

「そりゃ~嬉しかね~」と指示されたとおり金融機関へと行き、聞かれたとおり口座残高を教え、言われたとおりに画面操作をし、受理番号を押して・・・

・・・と、お芝居のクライマックスは是非とも目の前でご覧いただきたいので詳細は割愛いたしますが、「それサギばーーーい!」ってことで“中の人”がギリギリ振り込みを阻止することが出来ましてセーフでしたけれど、私の横で見学していた市社協のT嶋課長さんの「ビクッ!」って驚き方はギリギリのアウトだったかも知れませんね(笑)

まぁ「お金が戻ってくる💴」というありがたいお話しがあれば、どうしても人の心はグラ付いてしまうものですけれど、「口座残高」を聞くことで「ダマし盗れる金額」が把握されて、「受理番号」などと称して「振り込ませる金額」をATMのパネルで操作させるという誘導手段に落ちてしまうと、例え画面に「振り込み」などと表示されていても気付かないものだそうですから、くれぐれも重ね重ねホントにマジで絶対に気を付けなければいけませんね。

そして、ATMで電話している当人は相手が詐欺犯だとは思っていませんから、この異常事態に気付くのは、行員さんだったり店員さんだったり、もしかっしたら後ろで順番待ちしている私や貴方かも知れません。
ですから、ATMの“中の人”が「さっき、お巡りさんが来て『電話でお金詐欺』に注意してって言ってたでしょ!」と頭部から湯気を上げて言っていましたとおり、「ATMで電話は詐欺」ということを誰もが肝に銘じる必要がある、という事ですね。

さて、警察官の皆さんの熱演のあとは、「電話でお金詐欺」の実際についてお話がありました。
それによりますと、被害に合う方々の年齢は23歳~86歳、また、一人当たりの被害額も最小で1万円から最大で4千万円という幅広さだそうですが、「ダマされるのは高齢者」と思い込んでいたところ若者もターゲットにされているというのは驚きでした。
そして、「被害者は女性が多い」ということには「財布は奥さんが握ってるから?」という分析もあるようで、そこは会場一同納得の様子で苦笑い😅

ところで、お芝居の中に「受理番号」と称する怪しい数字は「振り込み額」だったという件(くだり)がありましたが、これは、金融機関におけるキャッシュカードを利用した1日あたりのご利用限度額が100万円ということからだそうで、手数料込みで100万円以下になるように「9*****」と6桁で指示されるという生々しい具体例にはゾッとしました。

この他にも、電子マネーを購入し番号を教えてしまう「架空請求詐欺」、少額ながら味を占めて何度も電話がかかってくる「未納額請求詐欺」、「融資保証金詐欺」、「ギャンブル必勝法詐欺」などなど、そのよか頭があれば他に使い道があるでしょうにと思わずにいられませんが、「詐欺!」と感付いて電話を代わった警察も騙された事例があったり、いわゆる「オレオレ詐欺」は“息子”から“警察官”とか“役所の担当者”に変化し、そして、「他人に相談しにくい内容」を持ち出してお金を工面させるなど、狡猾さはどんどんとエスカレートしているということです。

「急がせる」、「他人に相談させない」というのが詐欺犯のスタイルだそうですから、万が一にも怪しい電話がかかってきたら「相手の連絡先を聞いて一度電話を切る」ということがとても大切で、また、「留守録機能」をONにして相手先が確認できた場合に受話器を取ることや「通話内容録音機能」の活用も詐欺被害の未然防止には有用とのことでした。
問い合わせなどの際に「この通話はサービス向上のために・・・」という通話内容を録音する旨のアナウンスを聞いたことはあるでしょうが、「この電話は振り込め詐欺等の犯罪被害防止のため、会話内容が自動的に録音されます。」と聞けば、詐欺犯は掛け直すことも無いでしょうね☎

「詐欺の手口を知る」ということが「被害の未然防止」につながる第一歩。
まず「維和地区から被害を無くす」ことが「大矢野から被害を無くす」ことになり、そして、「上天草から被害を無くす」ことになるので、「自己責任ではなく、地域みんなで防犯を」との結言に維和7区の区長さんが謝辞で応え、ユーモアと学びが詰まった勉強会が締め括られました。

皆さん、警察の方から贈られたポスターにあったとおり「振り込んだお金は戻って来ませんよ!」という悲しい目に自分はもちろん大切な家族も遭わないように、「私は大丈夫!」と自信に溢れている方々も今一度「ATMで電話は詐欺」ということを再認識いたしましょうね。

当日の取材申し入れにも関わらず、上天草警察署の方々にはご理解ご協力いただきまして誠にありがとうございました。また、勉強会終了後のご挨拶になりましたが維和7区の区長さんにも情報の発信にご理解いただき感謝申し上げます。