上天草市地域おこし協力隊 ~北海道から移住してみた~

地域おこし協力隊活動と上天草の魅力を発信します

四郎丸の匠たち ~しめ縄づくり~

2021.12.16(木)
窓の向こうの時雨に濡れる松島港を眺めながら、昨日行われた「上天草市地域おこし協力隊意見交換会@湯島🍻」が何といい天気に恵まれたことかと現職とOBの皆さんの日頃の行いに感謝しつつ進めた先日の見学データ編集が、やっと・・・やっと終了しました~😂
で、その“見学”と言いますのは、15日(水)に大矢野は登立の四郎丸で行われた「しめ縄づくり」でありまして、鳥居やお宮に飾られている「しめ縄」は知っていても作るところは見たことがありませんでしたので、是非にと取材のお願いに上がった次第です⛩

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先日、区長さんに取材の申し込みへと伺った際、グラウンドゴルフの練習中の手を止めて作業場所を案内いただいたのですが、当日お集りの皆さんはグラウンドゴルファーばかりではありませんので「?誰かい」という視線を一身に浴びた刹那、「地域おこし協力隊の~」と名乗りましたら笑顔が返ってきましてまずはひと安心😌

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「じゃ、やろうかね~」と阿吽の呼吸で各々が道具と藁を抱えて作業位置に展開しましたら、トントントンと藁を打つ音が辺りに心地よく響き渡り始めました🔨

さてこの「稲藁」ですが、昨今は近隣での入手が難しいということで、60Km以上北上した先の“玉名市”からの搬入だそうです🌾
伝統は、色んなご苦労の上に守られているワケなんですね・・・

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櫛を使って稲藁の“袴”や“くず”を取り除き、それを木槌で叩いて柔らかくし、更にそれらを一定の本数でまとめ上げる・・・という作業が行われるのですが、まぁ~慣れていらっしゃると言えばそれまでですが、手際がいいですし作業が早い、そして何よりご婦人たちの笑い声もあってとても楽しそうです😊

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動画をアップしましたので、作業の雰囲気をご覧ください🎬

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ここで、区長さんの奥様が「休憩にせんですか~🍵」といらっしゃいまして、トントントンと朝から鳴り響いた軽やかな音もひと休み。
四郎丸の区長さんご夫婦には、上天草の右も左も分からず心細いなか移住当初からたいへんお世話になっておりまして、本当にありがたい存在でございます🍀

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さて、どんどん稲藁の束が出来上がってまいりましたので、いよいよ「しめ縄」づくりの開始です。
一方では、区長さんはじめ数人の方々が細い「しめ縄」の作成に取り掛かっています。

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それにしても、作業の早いこと・・・“撚(よ)り”をかけて“捩(もじ)り”、合いの手よろしく稲藁の束が手渡されるとまた“撚り”と“捩り”が繰り返されてどんどんと「しめ縄」がその長さを増していくのは、正に「匠」の技

作業の動画をアップしましたので、ぜひご覧ください🎬

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こちらの作業も動画をアップしましたので、ぜひともご覧ください🎬

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「しめ縄」は、神さまの領域とこの世を隔てる「結界」の役割を持ち、また、神社や神体を縄で囲ってその中を「神域」とすることや「厄や禍を祓う」という意味があると言われますが、そのように神聖な神具を拵える場を目にする機会は今までありませんでしたが、四郎丸区の皆さんのお陰さまで貴重な伝統行事の一端に触れることが出来たことは、非常に感慨深いものでした。
また、何度もお会いしている方は勿論、取材訪問を知らなかった方々も皆さん温かく接して下さいまして、また四郎丸に居心地の良さを感じた次第です。

「しめ縄」は「厄や禍を祓う」ものとは言いますが、天満宮と四郎丸のお宮に掛ける際はお怪我など無きように、そして、皆さんが健やかにお過ごしになられますようお祈りいたします。

さて、今回の動画は、カメラを「ZHIYUN weebill S」というジンバルに載せたので、これまでよりも随分と滑らかな映像が撮れたのですが、如何だったでしょうか・・・😅
この数日前に届いたばかりで練習と元々のセンスが不足しているためカメラワークは酷いものですが、グラグラと見ているだけで酔うような映像にならず効果あり!と自己満足しております🔰
ドローンとどちらを買おうか迷ったのですが、活動の上で“出番”が多くなりそうなのはジンバルだよね~という事で入手しましたので、これからも出場させてまいりますね☝️

そうそう、小さなお子さんやペットなど低い位置の撮影にもホールドが楽ちんなタイプですので、カメラをお持ちの方は、オススメですよ~📷

※注連縄の「しめ」とは「占める」ことを指し、縄が神域と俗界を分けるものであることを表す。古語の「しりくめなわ」は、尻(端)を切らないで垂らしておく縄の意。なお、「注連縄」と書いた時の注連(ちゅうれん)とは、中国において死者が出た家の門に張る縄のことで、故人の霊が再び帰ってこないようにした風習である。これが門に縄を渡すさまや、霊的な結界であることが日本のしめ縄と似ているので字を当てた。(引用:Wikipedia)・・・という解釈もあるようですので、本文においては記述を「しめ縄」にいたしました。