2021.1.10(日)
風の鳴く空に雪が舞った昨日が嘘のように穏やかな日曜日・・・本日は「樋合永浦」の”どんどや”を見学に出かけてまいりましたので、その様子をお伝えいたします。
住まいから近場ながら、これまで”かよいの場”である”樋合永浦地区漁村センター”までしか行ったことがなかったので初めて訪れるエリアでしたが、”どんどや”の組み上げた高さと人口密度の高さから迷わずに着くことが出来ました😊👍
昨年11月に行われた永目地区の”山の神の火焚き”では短い竹の幹を円錐状に組んでいましたが、ここ樋合永浦では角材を組んだ外を竹で覆うようになっていて、歳神様を送るものと山神様を送るもので差異があるのか、地域で違うのか、いずれにしても”竹”に馴染みのない道産子の私には、”どんどや”のこのカタチがとても新鮮です🗼
などと考えながら、港のすぐ傍のため風の影響で炎や煙がどう流れるのか、また、集まった皆さんと”どんどや”をどう映すかなど考えながらぐるりと回っているうちに消防団の方が着火、すぐに炎がパチパチと竹の葉を燃やしその勢いを増してゆきます🔥
風下に来るとあっという間に結構な煤を被ってしまいましたので、”燻製”になる前に退散することにしました・・・そのうちに、芯になっていた背の高い竹が倒れ、途端に「ゴーーー🔥🔥🔥」とまた炎が高く上がります。
消防団の若衆が、年配者が持参した餅を焼く・・・北海道ではこういった場面に出会ったことが無かったので、何だか嬉しいというかホッとするというか、見ていて幸せな気持ちにさせてもらいました。
こちらの区長さんはこの地区の社会福祉協議会会長でもあり「ひとりじゃないよ!なでしこ会」という地区住民の方が集う場や「樋合永浦なでしこ会」という小地域ネットワークのリーダーでもあり、牽引力と優しさを備えた気勢に溢れる方で、その”ハツラツ感”をちょっと分けてもらいたいくらいです😅
”どんどや”終了後の毎年恒例イベント・・・ながら皆さんご都合があるようで参加者は多くありませんが、それでも区長さんが先頭を切って「樋合島一周ウォーク🚶」の開始です。 梅宮〇夫や松方〇樹がカジキやマグロ釣りに走らせるような超高級クルーザー(億ルーザー?)が係留されているプールの横を指を咥えながら通り、樋合海水浴場(パールサンビーチ)の脇を夏の再訪を胸に誓って歩きます。 そして、島のこちら側に来るのが初めての私を慮って「金剛大師堂」へ案内して下さいました。
そこで「5家の網元とそこで働く方々とその家族、周囲約3Kmほどの小さなこの島に700名ほどが暮らしていた時代がある」と教えて下さり、また、ここに並んでいる八十八体の仏像の寄贈者の中には島から遠く離れた地の方も名を連ねており、栄華を誇った”島のひとつの時代の証”であろう、ともお話しいただきました。
また、「若い頃は関心などなかったけどね」と、最近になって島やご自身のルーツについて紐解き始めた事について語る区長さんの言うとおりで、「自分は何者なのか」という”発祥”について深く掘り下げる事に時間と力を指向するには、働き盛りの頃には難しいようにも思いますし、どんな事柄だとしてもそれに向き合うのには”年齢”や”事情”がトリガーになる場合は少なくないとも感じました。
・・・誰しも歳を重ねるごとに”見えて来るもの”と”見えなくなるもの”がある。そこで”見えなくなるもの”に心を痛めるより”見えて来るもの”を追いかけることに残りの時間と力を注ぐ生き方が出来れば・・・ふとそんなことを思いながら樋合永浦をあとにしました。
※ご自宅に招いていただき、コタツに入りながらいただく温かいコーヒーはとても美味しかったです。 改めてありがとうございました。